激走旅日記アレジィ

ちょこっとシルクロード編

No.2

中世のオアシス都市ヒヴァの長い1日

2003.10月2日(木)

タシケントウルゲンチ→ヒヴァ

緊張のウズベキスタン入国

タシケントに到着したのは、定刻の約1時間遅れの朝5時前。飛行機を降りるとバスが3台待っており、1台はガイドブックなどでウワサのVIP専用小型バス。これに乗るとVIP専用ラウンジに連れていかれ、VIPラウンジ使用料US$25くらいふんだくられる らしい。まあこのバスだけ小型バスなので、見分けはすぐつく。問題は残りの2台のバスである。2つとも同型で特に何も書いていない。最初は、まあ乗客が多いから2台に分けていくのかな、と思っていたが、そうではなかった。実は1台はタシケント入国者用、もう1台は乗り継ぎ客用であった。しかし特に何にも説明が無かったので、かまわず適当に乗った ところ運良く入国者用のバスであったが、かなりの乗客がそれぞれ異なるバスに乗ってしまっていて、出発直前にあわてて気づいて乗り換える客が多かった。入国審査や税関は意外にも簡単にパス。ただ税関ではちゃんと自分の所持金を申告書(2枚)に書いてスタンプを押してもらい、そのうち1枚をしっかり受け取っておかなければならない。これが無いと出国の際もめることになるだろう。下手したら所持金全額没収などという意味不明なペナルティーを押し付けてくるかもしれないし、格好の賄賂請求のカモにされること間違いなし。そういえば、旅行中にこの申告書をもらえなかった日本人がいたが、うまく切り抜けられたのだろうか?

英語ペラペラ日本人と日本語ペラペラウズベキスタン人

無事入国したあと、荷物は預けてないのですぐに外に出て、国内線ターミナルに向かう。今日はこのままウルゲンチというところまですぐに飛行機で向かい、そこからバスかタクシーで ヒヴァまで行くのだ。国内線ターミナルまでは歩いていくのだが、まだ外は真っ暗だったせいもあって、どこに国内線ターミナルがあるのかさっぱりわからない。いろいろと 迷いながら、なんとか受付カウンターのある建物を発見し、こっそり入ってみると、そこがターミナルだった。まだ早朝だったせいもあったが客がほとんどいない。とりあえずカウンターに行くと、”手続きにしばらく時間がかかるから座って待っててくれ”、と銀行の窓口のような対応をされた。飛行機のチェックインって、そんなに時間かかるものだっけ?まあいいや。というわけで、しばらく待っていると、一人の日本人旅行者が同じようにカウンターにやってきて、やはり同じようにしばらく待てと言われたらしく、僕が座っているベンチに近づいてきた。この日本人をM君としておこう。M君はとある航空会社に勤めていて、関係者プライスでトルコ経由でここに来たようだ。関係者プライスはかなり激安らしい。うらやますぃ・・・。今日同じように ヒヴァに向かい、そして夕方すぐにタシケントにとんぼ返りするらしい。M君は英語がペラペラのようで、そこら辺にいた外国人とも英語でべらべら話していた。まあそれはともかく、タイミング的に席が隣になったので、 ヒヴァまで一緒に行くことになった。機内では片側3人がけシートだったのだが、僕とM君の隣に座ったのはけっこうカワイイロシア系ウズベキスタン人。スッチーが飲み物のサービスに来ると、そのカワイイロシア系ウズベキスタン人が、

”飲み物何にしますか?りんごジュース、あんずジュース、オレンジジュースがありますよ。”

と、突然流暢な日本語で話しかけてきたのだ。これにはかなりビックリ。そもそも日本語を話せる外人はあまり見たことなく、いたとしても韓国や台湾といったアジア系の人。それがこんな良くわからない国の人が、めちゃめちゃうまい日本語を話してくるとは。しかもかわいいし。話を聞くと、どうも日本語のガイドをやっていて、これから日本人客をしばらくガイドするそうだ。そのルートは僕が辿ろうとするルートとほとんど同じだったので、今後各都市で何回か会うことになる。このガイドさんはJAICAに勤めているらしく、JAICAもこの国に結構援助しているようだ。この国では日本語を勉強してガイドを目指す人が多いらしい。こんな日本ではあまり良く知られていない国なのに、すごい意外だ。ていうか不思議だ。そんなに大量の日本人が、ここウズベキスタンを訪れているのだろうか?そんな感じで、なぜかM君が乗った飛行機のスチュワーデス達と機長の名前をノートに書いてもらっ たりして、ウルゲンチ空港に到着。

一人旅ではなくなった?

空港に到着後、ターミナルビル内に入ることなく、金網ゲートから直接空港外へ出る。ここから目的地ヒヴァまでは、タクシーかウルゲンチ経由のバス。僕とM君は同じように ヒヴァに行く人を見つけてタクシーをシェアしようと思い、適当に一人の日本人をゲット。以後、ほとんどこの人と一緒に移動することになる。ていうか、ウズベキスタンを旅行するルートはほとんど限定されていて、僕のように、タシケント→ヒヴァ→ブハラ→サマルカンド→タシケントというルートか、もしくはこの逆ルート。なので、一度旅先で出会うと、その後も会う可能性はすごく高い。というわけで、成り行きで一緒に行動することになった、この日本人はPAKUさん。かなり旅なれた人で、特にユーラシア大陸はかなり周っているようだ。結局3人でタクシーに乗り込み、 ヒヴァへ向かう。ここでビックリしたのがタクシーの値段。ウルゲンチ空港からヒヴァまで車で30分くらいかかるのだが、一人$2だと言うのだ。もっとふっかけてくると思ったので、この予想外に普通の値段にあっさりOKしてしまった。言い値が$2なので、値切って$1程度にする気も全く起きなかった。うーむ、ウズベキスタンはそれほど身構える必要の無い国なのかも?しかもこのタクシーの運ちゃんが 連れて行ってくれた宿も、ガイドブックに乗っている宿と比べても悪くはなさそうだったし、特に泊まることを強制はしてこなかった。 というわけで、僕とPAKUさんはこの宿に泊まることにした。M君はというと、ここヒヴァには1泊もせずに今日の夕方タシケントにとんぼ返りするらしい…。

ヒヴァの街はシーンとしていた

なんだかんだでヒヴァ観光スタート。ヒヴァは城壁に囲まれた小さなオアシス都市で世界遺産に登録されている。世界遺産だから観光客もいっぱい来てるんだろうなー、と思ったが、全然街中はシーンとしていて、人も少ない。なんだここは、本当に観光地か?と思わせるほどだ。この ヒヴァの城壁に囲まれた部分をイチャン・カラというのだが、ここに入るには入場料を取られる。しかし、入場料を徴収しているのは西門だけで、他の北門や東門などからはフリーパスでは入れる。空港からのタクシーは、そのことを知っていたのか、ちゃんと北門から入ってくれて、入場料を払わずに城壁の中に入れた。が、街をぶらぶら歩いて、うっかり西門に近づいてしまったところ、入場券チェックをされて結局入場料を払うハメに。いまだに現地通貨を持ってなかった僕は、近くの両替所で現金をゲット。ちょっとしか両替しなかったのに、かなりの札束になった。両替すると、だいたい500Cym札か200Cym札で渡される。両替所によっては200Cym札だけのところもあるので、たとえばUS$10が200Cym札50枚くらいになってしまう こともある。というわけで、あまりしっかり数える気も起きないし、お金の管理も適当になる。財布にも入らないので、輪ゴムで止めたりする始末。そんな現金を片手に、 ヒヴァの街を歩く。街中は狭いので、簡単に歩いて見れる。中央アジア独特のメドレセ(神学校)やモスクは、今まで見たことの無い形状をしていてとても新鮮だ。城壁や塔に登ると、街全体が見渡せてとてもいい。砂漠の町なので、茶色の壁が多い中、鮮やかな青色がとても映えて美しい。城壁内は観光専用という感じで、生活観は全く無いが、城壁外に出ると市場がしっかりあって、住民の生活が窺える。よくわからん野菜や、ナン(インドとかによくあるパン)、それに韓国系の住民がいてしっかりキムチを売っていた。ちょっと味見をさせてもらったところ、味は普通のキムチとはちょっと違う感じもしたが、とてもおいしい。こんなところに韓国とのつながりがあるとは。そういえば、韓国のDAEWOOという車メーカーがウズベキスタンに進出して、かなり普及している。それはともかく、街はとてもキレイでよかとです。


お茶セット

カルタ・ミナル

メドレセ

モスク

ミナレット

ミナレットから見るヒヴァ

市場

おばちゃんs

ナンを片手に…

クフナ・アルク

ヒヴァの街並み

城壁

アル・ホレズミ像
   

ウズベキスタンの宿事情

だいぶ長くなってしまったが、最後に宿泊について少し。ウズベキスタンの宿は高い。物価と釣り合っていない。安宿でもだいたいUS$10〜20くらいする。先進国の安宿と変わらない値段だ。しかも基本的にUS$払い。なんか外国人は飛行機やホテルはUS$で払わなければいけないという決まりがあるらしい。しかし何でこんなに高いのかわからない。 共産主義の名残と、外国人料金がしっかり根付いているのだろうか。旧ソ連時代は、泊まれるホテルもかなり限定されていたようだ。また、ソ連時代の名残として、レギストラーツィアという外国人登録を行わなければならない。一応、3日以上同じ街に滞在する場合のみ必要ということで、まあこれは宿の人がやってくれるのだが、この制度も良くわからない。パスポートを預けさせられることもあるが、特にどこかへ手続きしに行っている様子は無い。ただチェックアウト時に、宿泊証明書みたいのをくれるだけだ。パスポートを預けるのはあまりしたくない。というのも、街を歩いていて警察に捕まったら、かなり面倒くさいことになりそうだし、格好の賄賂のネタにされる。ということで話は元に戻り、ここ ヒヴァの宿もUS$20もした。ただ、朝、昼夜3食付だったのは良かったかも。ここウズベキスタンでは、特に地方は食事ができるお店が少ない。昼は屋台やチャイハナという喫茶店みたいなところで済ませられるが、夜は外で食べられる場所があまりない。ていうか、基本的に夜は宿で夕食を出したもらっていたし、それがこの国では普通という感じだった。 そんなわけで、長いウズベキスタン初日は終了。いつもどおり、ビールをグビグビブハーと飲みたいところだったが、街ではビールを見つけることができず、宿でウォッカをガツンと飲んで就寝。


ヒヴァの宿

昼食もでる

めも

1000Cym(ウズベキスタン・スム)≒120円 US$1≒115円

飛行機  タシケント(7:00)ウルゲンチ(8:40)
タクシー  ウルゲンチ空港→ヒヴァ US$2

【宿】

 Hotel Zafarbek US$20(3食付)

 

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