お土産はコカとダイナマイト

2003．3月10日（月）

ポトシ→ウユニ

ここポトシは銀山で有名だ。中学か高校の地理で習った記憶がある。しかし今は銀山はあるものの、肝心の銀はもう取れなくて他の鉱物を採掘しているようだ。そんなポトシ銀山を見学できるツアーがあるというので早速参加。最初の見学ポイントは鉱夫たちの市場。ここには採掘に必要な道具や食料が売っている。道具屋には普通にダイナマイトが売っており、誰でも簡単に買えてしまう。一本50円くらい。食料として売っているのはタバコ、炭そしてコカの葉。タバコはいいとして炭って食い物だっけ？それにコカの葉…。鉱夫たちは昔からこんなモノばっか口にして空腹をごまかしているらしい。しかしコカの葉である意味麻痺させているわけだから”ごまかす”という言葉はぴったり当てはまる。鉱夫たちはコカの葉の噛みすぎで、頬が膨らんでしまっている。それでいて、実際の現場はというと、酸素は一応送られているものの、マスクとかは全くせずに作業している。なんか電動の機械は使わず手作業でやってるため塵はそんなに出ないから問題ないというのだ。っていうか手作業で掘ってるの？恐ろしく効率が悪い。たまにダイナマイトをぶっ放すらしい。もちろんこんな環境なので、あまり長生きする人はいない。そういうことで、ここに見学に来る人はここで働いている鉱夫たちにお土産としてコカ、タバコ、炭そしてダイナマイトの4点セットを買っていくことが習慣になっているようだ。自分もよくわからないまま言われるがままにこのお買い得4点セットを買ってしまった。 でも鉱夫たちのために買っていったコカの葉をガイドのおばちゃんが大量に食っていた…。

でも余ったダイナマイトで最後に発破作業見せてくれることになった。一通り鉱山内部の見学を終えた後、おっさんがおもむろにダイナマイトの信管を装着しだす。そして全てまとめて新聞紙でくるみ、適当な場所にダイナマイトをセット。そしておっさんが火をつけた。いよいよくるか！？ワクワク、ドキドキ。…まだか？結構長いんだな…。…不発だった。するとおもむろにおっさんが再びダイナマイトのもとに走って行った。

”おいおい、危ないって。突然爆発したら絶対死ぬぞ！！”

といってる間に再び着火。今度こそくるか？…。

”どぉーん！！！”

ぐふっ…。すごい衝撃だった。予想以上にダイナマイトって強烈なのね。ノーベルさんってすごいもの発明しちゃったのね。ほぇ〜、という感じでした。

ポトシ銀山	かけら拾いのおばちゃん	酸素ホースと入り口
タバコを咥えた守り神	鉱夫のおっちゃん	ダイナマイト爆発

ペルーでもそうだったが、ここボリビアを走る車はやたら日本車が多い。しかも中古の商用車。○×工務店とか、△◎商店といったロゴが入った車が普通に走っている。自家用車だけでなく、路線バスにも使われている。こちらはおもにハイエースだ。もちろん★★幼稚園などのロゴ入り。こっちの人は全く気にしていないんだろうか？塗装ぐらいすればいいのに。ていうか、現地の人はこれが日本語だっていうことは知っているのだろうか？確か日本の商用車は丈夫でよく走る。でもいったいどこから持ってきてるんだろう？日本にこのような中古商用車輸出業者みたいのがあるのかな？どこ経由で入ってくるのだろう？やっぱブラジルあたりか？でもそれはかなり遠回りだなぁ。 謎だらけである。

路線バスです

ペルーではそれほど気にならなかったが、ここボリビアには靴磨き少年がうじゃうじゃいる。彼らは黒っぽい靴を履いた人を見ると、猛ダッシュで駆け寄ってきて、

”おれに靴を磨かせろっ！！”

と訴えてくる。うかつにも自分は黒い合成革のブーツを履いていたので、格好の標的となってしまった。でも旅行でかなりぼろぼろに履きつぶしているので、はっきり言って磨くところなど全く無い のだが。そんなわけで、特に公園などでベンチにうっかり座ってしまうと、もう怒涛の”靴を磨きたい攻撃”をくらう。しかも彼らは相当しつこい。なかなか引き下がらず、靴墨を強引に塗ろうとしてくる。無視してもずっと居座る。なんとか立ち去ったと思うと、すぐ次の靴磨きボーイがやってくる。でも彼らは靴を磨くという仕事をしてお金を貰おうとしているので普通の物乞いとは全く違って立派である。ちゃんと靴磨き道具一式装備しているし。でもあまりにも多すぎる。一つの公園に4〜5人はいる。あきらかに供給過多。靴を磨いて欲しい人なんてそんなに多くはいないハズである。この靴磨き少年たちが働く公園の中を、お金持ち家族のおぼっちゃまが電気のおもちゃ自動車に乗って遊んでいる…。人生って不公平だ…。普段は実感しないが、日本人もかなり恵まれている。そんなことを考えながら、今夜は夜行バスでウユニへ向かう。