激走旅日記アレジィ

インドなんか行きたくない 編

No.4

試練の始まり

2006.2月15日(水)

バラナシ

スルーパス

それが始まったのは深夜0時ころだった。夕飯の食べ過ぎのせいか、胃がもたれてトイレで大の方を大量放出。さらにそれだけでは出したらなかったのか、胃の中のものをほぼ全て口からリバース。昨夜までに食べたものを全て放出した感じだ。まあしかし、これですっきりして逆に楽にもなったので問題ないと思っていた。それから1時間程度たっただろうか、突然下痢が出始めた。最初は普通の?下痢だったが、徐々に固形物がなくなり水分ばっかりになってきた。大量の下痢で体内の水分をかなり失ったので、喉がすごく渇く。そこでミネラルウォーターを飲んで水分補給を試みた。…が、水を飲んだ10秒後、すぐにそのまま下痢となって全て出て行った…。むむっ、何だこれは?これでは水分が補給されない。喉がすごい渇く。身体がとても水分を欲している。たまらず水を飲む。しかしやっぱり10秒後にそのまま下痢となって全部出て行 く。口に入れた水が胃や腸で全く吸収されずに、そのままスルーしてすぐ肛門まで辿りついている感じだ。これはたまらん…。しかし体内の水分が減ってしまい、水を飲まないと苦しい。でも水を飲むとそのまま下痢として出て行く。ううっ、助けてくれぇ…。水も自分の分を全て飲みきってしまい、AKASIの水ももらったがそれもすぐ無くなりそうだ。下痢になったときは水分補給をしっかりする必要があると聞いたことがある。水道水はとてもじゃないけど飲めない。飲んだら絶対悪化する。さらに他の病気にもなってしまうだろう。ミネラルウォーターを買いに行きたいが、今は深夜。明朝に店が開くまで何とか耐えねば…。

意地でも朝日は見たい

一睡もできずに朝6時。下痢は相変わらず続いている。体力も相当失った。だが今朝はガンガーの朝日を見るという計画があったので、無理矢理テラスまで朝日を見に行く。テラスはレストランになっているのだが、店員は全員熟睡中。おかげでミネラルウォーターを買うことができなかった。一応24時間営業らしいのだが…。朝日が出るのを待ってる間もちょくちょくトイレに行っては下痢。全然回復する兆しが見えない。そんな状況に耐えながらガンガーの朝日を拝む。うーむ、何もないガンガーの対岸から昇る朝日は美しいなぁ。と、感慨にふけっている余裕もなくトイレへ直行。かなり体力を失い、HPがそろそろ毒の緑色から瀕死のオレンジ色になってきた。とりあえず部屋に戻って一休み。今日の午後にはデリー行きの夜行列車に乗らなければならないのに、こんな瀕死で下痢しまくってる状態で動けるのだろうか?さらに悪いことに、何とAKASIまでも体調が悪くなりだした。自分ほどの症状ではないが、この時点ではとてもじゃないけどAKASIも今日の夜行に乗る体力はなかった。というわけで、今日の夜行はあきらめてとりあえずもう一晩ここに滞在することにした。あぁ、せっかく高級車両(2Aクラス)のチケットを取ったのに…。


ガンガーの夜明け

体力のあるうちに…

体力を回復させるために、少しでも食事をしたほうが良い。ということで、朝8時頃ようやく開いたレストランに自分の状況を説明して何か軽めのものはないかと尋ねると、なんと”お粥”があるという。確かにメニューを良く見てみると、お粥以外にも”おじや””カツダン”(カツ丼?おしい。)、”ラーメン”など日本食らしきものが記載されている。他にも韓国料理や中華料理、イタリア料理、イスラエル料理などとてもインターナショナルだ。さすがに旅行者が多いだけのことはあるな。そんなわけでお粥を頼み、さらに下痢になったときの水分補給に効果的なElectroalというポカリみたいなもの(経口補水塩:ORS)を買ってきてもらった。

そしてAKASIも倒れてしまった今、今後を見据えて最後の力を振り絞って食料と水を買いに外へ行く。買ったのはElectoral2袋、水2リットル、ビスケット2箱、100%パイナップルジュース。本当はパイナップルの缶詰とかが食べたかったのだが、そんな文明的なものはなかった。ただその代替品のパイナップルジュースがとてもおいしく感じた。そして再び倒れこんだ…。

もうダメだ…

正午前、無理矢理食べたお粥と、おいしかったパイナップルジュースを全て吐き出してしまった。やはり胃と腸が全然機能していない。固形物を分解する能力はもう残っていない のか。水分もそのまま下痢となって出る一方。苦しい…。寝れないので体力も回復しない。Electroal水もどんどん減っていく。このまま再び夜になってしまうのはキツイ。体内の水分も相当減ってきて、手の指先が少し震えてきた。もうダメだ…。HPが赤くなりかけてきた。AKASIもまだ復活しないので、意を決して宿のスタッフのもとへ最後の力を振り絞って助けを求めに向かう。

”ボクもうだめです。病院行きたい。または医者を呼んでくだしゃい…。”

と、懇願したところ、医者を呼ぶことになった。はぁ、医者に診てもらえれば回復に向かうだろうと、少し気分的に楽になった。それから医者が来るのを今か今かと待ち焦がれて、2時間ほど待ってから医者がやってきた。状況を説明すると、

”体内の水分がかなり失われている。点滴で水分を身体に入れて補給すれば良くなるだろう。”

と、診断した。確かにこの苦しみを緩和するには点滴が一番だろう。やっぱプチ入院かなぁ、と考える前に、

”点滴はここ(宿)で受けられる。病院のスタッフを呼んで準備させるから心配ない。”

と宿の自分の部屋で点滴を受けることになった。そして20分でスタッフは来ると言っていたがそこはさすがにインド、1時間後にやってきたかと思ったら準備不足でさらに時間がかかって、夕方ようやく処置開始。点滴用注射針を左手にぶっ刺され、点滴(リンゲル)が注入される。そして何の説明もなくその点滴パックや点滴針の薬品注入口ににいろいろな薬が次々にぶち込まれ、最後にはお尻に 直接注射をされてしまった。いったい自分は何を注入されているんだろう?リンゲル以外はビタミン剤とか抗生物質とかかな?医学は全然知らないので全く分からない。ただ最後に薬品の領収書をくれたので、後々調べて ることはできる。いや、調べないほうが幸せかもしれない…。

処置を一通り終えると、絶食を命じられた。絶食…、やはり来たか。来ると思ったんだよなぁ。昔、とあることで手術したことがあって絶食したことがあるのだが、これがかなりツライ。お腹が空きすぎると眠れなくなる。しかも現在は身体の水分が足りなくて水分補給が欠かせず、水を常に飲み続けている状態なのだ。それなのに絶食なんて拷問に等しい…。うぅ…、唯一水分補給を許された飲み薬を服用する際の水をちょっと多めに飲んだり、ミネラルウォーターでうがいをして口を潤わせたりしながら、何とか水分を飲みたい欲求と戦い続けた。

お泊り

20時頃、病院のスタッフと最初に診断した医者がやってきた。さすがに点滴で直接水分を補給しているせいか徐々に喉の渇きが収まり、絶食しているため下痢の回数も若干減ってきた。ただ、回数は減っても下痢は相変わらずで、ひたすら水分を出しまくっている。ということで、点滴は続行になった。ただ絶食は解除され、すこしづつなら水分を取ってもいいことになり、ビスケットやバナナなど少量の固形物も取るように言われた。そして病院のスタッフが泊り込みで診療(点滴の交換)をすることになった。え、えぇ〜、そこまでしなくても…。そんなことしてもらったら医療費もかなり高くなっちゃうだろうし…。だが今は体調を回復させることが一番なので、素直にその方針に従った。スタッフは宿の従業員の部屋に滞在することになり、まず深夜0時頃に点滴を取替えに来て、次の早朝5時にAKASIがわざわざ起きてスタッフを呼びに行って点滴を交換してもらった。AKASIは大分体調が回復してきたとはいえ、かなり面倒な世話をさせることになってしまったので申し訳ないです。


めも

Rs.1(インド・ルピー)≒2.8円 US$1≒120円

宿 Puja Guest House Rs.300(ツイン:1人Rs.150 )

激走旅日記アレジィ

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送