ちょこっとシルクロード編
No.8
悪徳警官に捕まる2003.10月8日(水)サマルカンド→タシケント |
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ここから一歩もださねえぜっ! |
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朝6:00、暗い中ゴソゴソと起きて出発の準備をする。今日は朝の列車でタシケントに向かうのだ。宿のおっちゃんもゴソゴソと起きだして、僕のためにわざわざ朝食を用意してくれて、駅までのタクシーも呼んでくれた。ここの宿のおっちゃんは本当にいい人だ。ここまでいっしょに旅してきたPAKUさんとは ここで一度お別れ。ただPAKUさんも今日バスでタシケントに向かうということなので、もしかしたらタシケントで会うことになるかもしれない。まあ、僕らが狙っているタシケントのホテルは同じなので、多分 また会うことになるだろうという感じでお別れした。 列車は時間通りサマルカンド駅を出発。車内は意外に豪華だった。多分一等だったと思う。席も広いし、TVまでついていて映画をやっていた。この映画はとても変わっていて、アメリカ映画を同時通訳していた。どういうことかというと、1人の通訳がひたすらセリフを同時通訳していくという世にも恐ろしい映画である。
俳優A:(英語)サンキュー。 という感じで、ひたすら間を入れずに1人で同時通訳し続ける。 全く臨場感がない。なぜ声優を使わないのだろう?せめて字幕にすればいいのに。そんな感じの車内だが、車両出口付近に見張りの警官が、座っていて乗客ににらみを効かせている。 ”はっはー、お前らここから一歩も逃げられやしねえぜ”
というような感じで出口を固めている。なぜ出口を固めているのか?これは推測だが、この列車はおそらくタジキスタン領を通過してると思われる。あるガイドブックを見ると、線路が確かにタジキスタン領を通過しているのだ。これはソ連崩壊時にソ連が適当に決めた境界線のせいで、線路や幹線道路が国境を越えてしまうことがあるのだ。国境を通過するたびに検問でチェックするのが面倒なので、目的地であるタシケントに到着するまで確実に車内にいるという条件でタジキスタン領通過が許されているのだと思う。僕にとってはこのシステムは大助かりだ。というのも、タジキスタンビザは持ってないし、ウズベキスタンビザもシングルなので一度出国してしまうともう一度取り直さないといけなくなる。そんな感じで、ひたすら警官に見張られつつタシケントに到着。
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いきなり逮捕? |
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タシケントに到着後、サマルカンドで聞いた安宿に向かうため地下鉄に乗り込む。タシケントには中央アジア唯一の地下鉄があるのだ。タシケントの地下鉄には警官がいっぱいいて、パスポートチェックという名目で取調べを受け、現金もチェックされて札を抜き取られることが良くあるというウワサを聞いていたので、ちょっと緊張。と、思っていたら改札を通った瞬間にあっさり捕まってしまった。むぅ、うわさには聞いていたが、こんなにあっさり捕まるとは…。かわいそうな僕は取調室に連れて行かれてしまいました。そこには4、5人の警官がいて、 ”うひゃ、うひゃ、またカモが来たみたいじゃのー!!” と、やたらうれしそうに僕を見ていた。彼らは必死に僕のパスポートやビザ、その他の書類に不備がないかがんばって探していたが、もちろん何も見つからない。ただ、もしここで何かしらの不備(所持金申請書、レギストラーツィアなど)があったら、絶対に賄賂を請求されるだろう。所持金チェックはとても緊張した。ドル札を出すと、彼らの目が一気に輝きだした。札を抜き取られないように、1枚1枚自分で提示した。ただ僕は小額紙幣しか持ってなく、お金も一部しか見せなかったので額もたいしたことはなく、警官たちも、 ”これじゃあ、しょうがねーなぁー” という感じで札をくすめるのをあきらめたようだ。日本円も持っていたが、彼らは日本円には全く興味を示さなかった。なんとかお金は1円も取られること無く、その後もいろいろと質問されたが、特に不備は無いし、警官たちも英語はほとんどしゃべれないので、30分くらいで開放された。ふぅ、危なかったけどいい経験だった。ちなみに警官に狙われるのは男だけで、女の子はほとんど捕まることはないようだ。何なんでしょうな、いったい。 | |||||||||
ウワサのタラホテルで再会 |
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警官から解放され、ようやく地下鉄に乗ってホテルに向かう。目的のホテルはサマルカンドで聞いたタシケントの激安ホテル、タラホテルである。ウズベキスタンはホテル代が物価の割には高い。首都タシケントのホテルはさらに高い。たださすがに首都だけあって、隠れ安宿も存在する。その一つがタラホテルである。今まで一泊US$10以上していたが、このタラホテルはドミトリーだが1泊2300Cymである。首都のホテルが一番安いってのもよくわからん。タラホテルへの行き方は、地下鉄チランザル線サビール・ラヒモフ駅から路面電車線路沿いに15分くらい歩いたところにあるモスクの近
くの3つ並んだマンションの真ん中にある。 ちょっとわかりにくかったが、適当に道を聞いてなんとか到着。案内された部屋には、しっかりPAKUさんがいた。結局警察に捕まったこともあって、僕の後に出てバスで来たPAKUさんの方が早くついたようだ。
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最後の夜はバレエ鑑賞 |
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無事再会を祝ってPAKUさんと昼ごはんを食べに行き、ぶらぶら散歩してるとオペラ劇場についた。この劇場は第2次世界大戦後に旧ソ連に抑留されていた日本兵が強制労働で作らされたモノだった。日本人が作ったということで、構造はかなりしっかりしてるらしい。そんな劇場の入り口を見ると、ほぼ毎日のように演劇やオペラなどをやっている。ちなみに今日の演目は…、SWAN LAKE。すわんれいく?って白鳥の湖じゃん!!これは見なきゃ、ということで当日券を即買い。チケットは1100Cymと激安。その割には劇場中腹というなかなか良い席であった。劇場は予想外にほぼ満員。いいタイミングで当日券を買えたようだ。バレエなんて見に来るくらいだから、客層は高貴なお方や外国人が多い。でもチケットは150円。僕はバレエなんて見たことが無かったし、白鳥の湖がどんなストーリーなのかも知らなかったが、けっこう堪能できた。 バレエ鑑賞の後、BARで一杯引っ掛けてからホテルに向かっていたら、なんとまたしても警官に捕まってしまった。本日2回目。PAKUさんは初めて。場所は通称ブロードウェイと呼ばれる歩行者天国。おいおい、またかよー。と、2人とも取調室に連行される。1日に2回も警察に捕まるなんて、可哀相なボク。まあ一度つかまっているのでなんとかなるだろうと楽観的だった。経験者は語る、です。今回はちょっと強気に ”今日すでに1回捕まっているの。見逃して、お・ね・が・い☆”
とダメもとで頼んだら、意外にもあっさり解放してくれた。予想外の展開にちょっとシラけてしまった。ボクがあまりにも可哀相なのが通じたのだろうか?まあよくわからんが、そんな感じで僕の最後の夜は更けていった。
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めも | ||||
1000Cym(ウズベキスタン・スム)≒120円 US$1≒115円 |
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